研究内容  

太陽光  

電池  

熱音響システム  

 熱音響技術を応用した熱音響システムは,入力エネルギー源を選ばないことが最大の長所である.つまり,太陽熱エネルギーなどの自然エネルギー,自動車や工場などの廃熱を入力エネルギー源として利用することができる.その他にも,地球環境の破壊につながる有毒な充填ガスを用いる必要がないこと,可動部が無く構造が簡単なため信頼性が高いことなどが長所として挙げられる.一方,現状において,システムの形状の自由度が低いことやエネルギー変換効率が低いことなどが課題として残る.これらを解決し,システムの実用化を目指して研究を進めている.様々なテーマについて研究開発を進めているが,一例を下記に挙げる.

熱音響冷却システム  

 このシステムは多様な分野で実用化検討されており,可動部がないことや廃熱の利用が可能などの長所を活かすと,地球への環境負荷が極めて小さい冷却システムの実現ができると期待されている.我々のグループでは室温から氷点下20℃までの冷却に成功している.

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小型熱音響システム  

 熱から音,音から熱の相互エネルギー変換である熱音響現象を利用したシステムの研究を行っている.熱音響現象を利用することで,熱から音から電気という過程による熱音響発電システムが実現できる.熱音響発電システムは廃熱や太陽熱などの未利用熱を有効利用することができる.現在は,エネルギーハーベスティングへの応用を視野に,全長25 mm程度の小型熱音響発電システムの実用化に向けた研究を行っており,全長50 mmのシステムにおいて駆動に成功している.

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低温度発振熱音響システム  

 廃棄される熱エネルギーを用いて,冷却するという新たなシステムに対した研究を行っている.このシステムは熱音響冷却システムと呼ばれている.近年のエネルギーの活用技術により200℃以上の高温の排熱回収は進んできている.一方150℃以下の低温の廃熱量は莫大であり,それが有効活用されずにいる.そこで,私たちが研究している熱音響冷却システムはこの本来捨てられるだけの低温廃熱を駆動エネルギーとして活用することが可能なため,新たなエネルギー活用技術として期待されている.

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プラズマ  

コンバータや電力モデルの解析・制御  

 コンバータ回路や系統電力模擬モデルを対象として,そこで現れる非線形振動現象の解析および安定化制御問題を扱っています. これら取り組みにより,安全・高効率な運用の提案を行います. また,非線形力学そのものにも興味があり,力学系で現れる特殊な現象(分岐やカオス現象)の探索や解析にも力を入れています.

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