ご挨拶

 電子システム工学科は平成20年(2008年)に滋賀県立大学工学部の3つ目の学科として開設されました。電気・電子・情報の3つの分野を軸に、時代に沿った教育を実施し、世の中のニーズに応じた研究を実施しています。

 電気・電子・情報の分野は、現在アクティブかつ将来有望な分野といえるでしょう。情報分野で扱われる人工知能(AI)の活用が社会の様々なシーンで進み、それをハードウェアとして実現する半導体・集積回路産業は電子工学分野を基盤とします。電池技術等のエネルギー関連技術の重要性はますます増し、センサ技術の進化を支える電気工学・電子応用分野での研究開発は重要な要素です。高校生のみなさんにとっては、自らの生活の中に溶け込んでいるスマートフォンの仕組みや機能性に興味を持ち、それに関することを専門に勉強したいという希望も持っておられる方も多いと思いますが、これらのすべての内容について、本電子システム工学科では、学生が勉強して身に付け、そして企業様等のパートナーとして教員が基礎研究を推進しています。

 他の国内の電気・電子・情報系の学部学科教育と比較して、本学科の学生の学びの仕組みの中にはいくつかの特長があります。まず、早くから専門の勉強に触れることができます。他学の場合、2年次以降に開始される専門の講義・実習について、本学科では1年次より開始します。2年次以降に本格化する専門教育に先立ち、早くから自らがどのような専門家になれそうかを見通しつつ、4年間フルに専門内容に触れることで培われる深みの習得も期待できます。そして、入学当初から、電気・電子系の実験や情報系実習科目を学ぶことができることで、より実学の側面が充実しているともいえます。もちろん、必要な全人教育にも力を入れており、本大学独自の「人間学」を履修しながら、それと専門科目の学びとの間に有機的な相乗効果を生んでいます。そして、さらに充実した学びと専門性の進化・深化を目指し、大学院に進学して本格的な研究活動に取り組み、未知の課題に果敢にトライできる人材の育成、学会活動等で最先端研究の発表を行う機会の充実等にも取り組んでいます。

 そのような教育の場でありつつ、教員による研究活動も盛んに行っており、多くの民間企業様・公設試の皆様との共同研究を実施しています。社会のニーズに常に触れながら、そしてそのような環境で将来有意な人材となる学生を育むことで、本学科に求められる人材育成・地域社会・民間企業様への支援・世界に伍するレベルでのグローカルな研究活動は、相互に連関し合って欠くことができない要素です。

 本学科への入学を検討されている高校生のみなさん、本学科との共同研究の実施を検討されている企業の皆様におかれましては、オープンキャンパス、産学連携のシンポジウム(工学部研究交流会等)などの機会にぜひお立ち寄り、お声がけいただけますと幸いです。

電子システム工学科

2023年度学科長 作田 健


University of Shiga Prefecture, School of Engineering, Department of Electronic Systems Engineering.

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