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宮城グループ

・時系列信号による人間行動解析

スマートフォンに代表されるように小型のセンサがいたるところに設置され、多数のデータが取得できるようになってきました。 これらのデータを用いて様々な人間の行動を推定する技術を開発します。 これまでプリミティブな行動、すなわち歩行・ジョギング・階段昇降といった行動についての判別は可能になってきました。 しかし、通常我々が行動を記述するときには、「散歩をしている」、「歯をみがく」、「通学する」、「レポートを書く」といった表現をすることから、より複雑な行動を把握するための手法が必要です。 また、行動そのものの記述だけでなく、行動に伴う感情の表出もセンサによる数値化が可能になりつつあります。

・嚥下機能評価システムの構築

高齢化社会に伴い、在宅介護現場で様々な問題が発生しています。 その一つとして老年性嚥下障害が挙げられます。 これまで嚥下難易度の評価は看護師や言語聴覚師により行われてきましたが、特別な訓練や設備を必要とせず、誰もが手軽に行える客観的指標はありません。 そこで工学的な手法を導入し、障害判定の一助となるシステムの開発を目指します。

・スマートファクトリーのための異常検出

IoT機器の普及により様々な機器がネットワークで接続され、データを収集できるようになってきました。 大企業での製造現場では様々なセンサを設置し、設備機器のモニタリングや製造品質の向上に向けた取り組みが進んでいます。 一方、中小企業ではこれらの取り組みがまだ十分でありません。 センサ設置のコストもさることながら、取得したデータからいかに意味のある情報を取り出すか、またそれらの情報からどのように判断ができるかといった部分がわからないことが多いようです。 そこで信号処理の様々な解析方法を適用し、それらの結果と実際の現場で得られる知見との対照関係を見い出し、誰もが簡単に利用できるスマートファクトリのための仕組みの構築を目指しています。

・画像による機械部品表面の異常検知

お菓子や野菜などを包むために包装機器が活躍しています。 技術が向上し包装機器も自動化が進む一方で、機器のメンテナンスはまだ人による確認が必要です。 そのメンテナンスが不十分だと不良品の発生に繋がる可能性があります。 特に、包装のフィルムを溶着させる工程で起こるトラブル「シール不良」があります。 これの原因は様々ですが、原因の一つに包装フィルムを溶着するための部品表面の汚れによる温度低下があります。 その問題に対して、包装機器に使われている熱シールローラの汚損監視を画像で行えないかの検討を行っています。 令和2年度の卒業研究ではモノクロカメラによる熱シールローラ表面の画像変化とフィルムの接着強度との関係を実験的に求めました。 今後は様々なフィルム素材や熱シールローラの温度設定を変えて計測を続けるとともに、赤外線カメラを使用した監視の検討も行っていきます。